ご長寿ワンちゃん家庭訪問 那須研究所研究員 木村さんが行く!
田中リトルくん

[第6回]昔はケンカ早くてやんちゃもしたけど今はおだやかなおじいちゃん(?)の『リトル』くん(18歳)

今回の『リトル』くんは、これまでの家庭訪問の中で最高齢の御年18歳11カ月!  LIFE20の目標に限りなく近いリトルくんに、ご長寿のヒントを教えてもらいたい!と思い、大阪府藤井寺市の田中さん宅を訪問しました。

ご長寿犬データ
今回のご長寿犬リトルくん(18歳11カ月/トイ・プードル/オス)
飼い主さん田中さん(大阪府藤井寺市)
同居犬ミルクちゃん(3歳/トイ・プードル/メス)
性格今はだいぶおだやかになったが、若い頃は活発でかなりケンカ早かった。
出会い先代犬のジュニア(オス)とジャッキー(メス)との間に生まれたのがリトルくん。
飼育形態室内飼育

3年前に父犬を亡くしてどっと落ち込んだけど若者犬ミルクの登場で、元気が復活しました。

田中リトルくん

木村(以下青字) こんにちは、今日はよろしくお願いします。わあ、リトルくんはおしゃれさんですね。お洋服がばっちりキマっています。今、18歳11カ月とお聞きしていますが、元気そうですね。

田中さん(以下黒字) ありがとうございます。でも、3年ほど前に、リトルの父犬のジュニアが亡くなったときは、とても落ち込んで一気に年を取ってしまいました。体重も落ちて、1日中遠吠えをするようになって…。これはまずい、と思って飼いはじめたのが、3歳になるミルクです。ミルクが来てから刺激になったようで、リトルは元気を取り戻しました。

――ミルクちゃんの若いパワーをもらうことができたんでしょうね。リトルくんは、もともとは元気で活発なタイプだったのですか?

はい。15歳くらいまではかなり活発で、長いリードでつないでおかないとあちこち走り回って大変でした。そのうえ、ケンカ早い性格で……。実はリトルを外で散歩させるようになったのは、15歳を過ぎてからなんです。それまでは、外に出すとよその犬とケンカしてしまうのでおちおち散歩にも行けなくて。ですので、普段は家の中や庭で運動させて、休日に車で遠出して思いきり遊ばせるようにしていました。おじいちゃんになって、ようやく落ち着いてきたので、お散歩できるようになったんですよ(苦笑)。お散歩はミルクも一緒に。1日2時間くらい、主に午前中に公園へ行って自由にさせています。同じ場所をうろうろしていますが、楽しいみたいですね。そこでは他の犬との交流ももてるようになりました。

――若い頃のリトルくんは、なかなか勇ましい性格だったようで……。相当の強者だったみたいですね!!

足腰の衰えはグルコサミンのサプリでフォロー。滑り止めマットなど生活環境にも気を配っています。

――犬の18歳11カ月は、人間の年齢に換算すれば90歳を超えるくらいですが、年を取ったと感じるのはどんなところですか?

先ほどもお話ししたように、急激に年を取ったと感じたのは、父犬のジュニアが亡くなった15歳の頃。そこからいろいろと老いが進んだ気がします。まず、目の周りの毛が白くなりました。足腰も弱くなってきたので、3年ほど前からカートに乗せることも。それから、この1?2年で歯がだいぶ抜けてしまいました。白内障も進行して、いまはほとんど見えていないみたいです。

――高齢になると、大なり小なりどのコにも現れる老化の症状ですね。健康状態はどうですか? 病気や具合が悪いところなどはありますか?

リトルはもともとほとんど病気知らずで、動物病院への通院は半年に1回、フィラリアの薬をもらうときくらいでした。それが、最近は心臓の薬を飲むようになり、2週間に一度、動物病院で診察を受けて薬をもらっています。発作や咳などの症状が出ているわけではなく、先生にも「年齢のわりに、心臓の音がよい」と言われていますが、やはり心配なので悪化を防ぐために薬を飲ませています。

――他に健康面で気になること、気をつけていることなどはありますか?

2年くらい前から、ウンチがコロコロのときとやわらかいときがあり、お腹をよくこわすようになったので、犬用の整腸剤を飲ませています。それから、足がだんだん弱くなってきたので、グルコサミンのサプリメントも与えています。

――健康面のフォローはご自宅でもしっかりされているみたいですね。

そうですね。その他にも、生活環境の工夫として、足腰への負担を考えてフローリングの床に滑り止めマットを敷いています。以前は廊下まで敷いていたのですが、最近はあちこち歩き回らないので、食事をするスペースの周囲にだけ敷くようにしました。それから、食事面でも工夫を。かがまなくてもフードが食べられるように、少し高い台の上に食事と水の食器を置いています。余談ですが、リトルはフードをよくこぼすんですね。それをミルクがすかさず拾って食べてしまって…。ですから、ミルクはいつもちょっと肥満気味なんです(笑)。

――ははは。3歳じゃまだまだ若く食欲も旺盛ですよね。リトルくんの若い頃の体型はどうでした? 今はけっこうスリムな感じですが、前からそうでしたか?

はい、リトルは太ることもなく、いつもスラッとした体型でした。成犬のときのベスト体重5kgで、16歳くらいからは減ったり増えたりしながら、今は4.1kgくらいです。

ドッグフードに慣れたのは10歳になってから。それまでは手作り食で、デザート系もけっこう食べてました。

――リトルくんは肥満知らずということですが、食事管理はかなり気をつけていたのですか?

そうでもありません。実はリトルは10歳頃まで、ドッグフードではなく手作り食でした。リトルの母犬も手作り食だったので一緒に。回数は1日3回で、内容は白菜やキャベツなどの野菜と、鶏や豚などの肉類をゆでたものです。食欲はいつも旺盛で、人間の食べ物も結構与えていましたね。ステーキ、唐揚げ、ウインナー、卵かけご飯とか。特にフライドチキンは大喜びでした。
ただ、手作り食を作るのは意外と面倒なもの。栄養面でもドッグフードのほうがいいだろうと思っていたので、何度か切り替えにも挑戦してみたのですが、なかなかうまくいかなくて……。けれども、10歳頃から週に1?2回、缶詰や半生のドッグフードを少しずつあげるようにしたら、ようやく気に入ったフードは徐々に食べるようになって。徐々にドッグフードに慣れていきました。今はドッグフードがメインで、手作り食は週1?2回。ミルクは初めからドッグフードで育てたいと思っていたため、リトルにもぜひ慣れてほしかったということもあります。

――結構いろいろなおすそ分けをしていたようですが、今はドッグフードがメインになってきたのですね。ところで、ステージ別のフードを利用することはありますか?

手作り食からドッグフードに替えるときは、いろいろな種類や銘柄のフードを試してみました。新製品が出るたびに購入もしましたよ。その結果、今は「高齢犬用」を選んでいます。ただ、同じフードだとすぐに飽きてしまうので、ドライフードをお米のように食器の底のほうに敷いて、その上に毎回違うウェットフードをトッピングしています。さらに食いつきをよくするために、犬用のささみふりかけをかけることもあります。

――ドッグフードの丼物みたいな感じですね(笑)。少しカロリーオーバーが心配ですが、量はどのように決めていますか?

田中リトルくん

目分量です。1日3回なので、1回の量はそれほどたくさんではありません。ドライフードを食器にこのくらい(注:計量してみたら約20g)の上にレトルトパックを約2/3くらいあげています。

――ドライフードの量は少なめですし、リトルくんも太ることがないようなので、大丈夫かな。間食などもあまりさせないようにしてきたのですか?

いいえ、人と同じで甘い物は別腹というか……。ケーキやプリン、アイスクリームは結構好きで、デザート系はリトル専用のお皿であげています。以前は、ポテトチップも食べていましたね。それから、与えたらダメだということを知らずに、チョコレートも食べさせました?! 健康上の問題がなくてよかったです。

――おやおや。リトルくん専用のデザート皿があるとは! 人のおやつは味付けが濃かったり、塩分や糖分、脂肪分が高かったりしますから、頻繁に与えることはオススメできませんね。特にチョコレートは中毒を起こすことがあるので、与えないでくださいね。

特別なことはしていません。気づいたらこの年まで長生きしてくれていました。

――最後に、これは皆さんにお伺いしているのですが、リトルくんの長寿の秘訣は何だと思いますか? 18歳11カ月も元気で過ごせる秘訣、多くの愛犬家の方々が興味をもっていると思いますよ。

本当に、意識して特別なことをしてきたわけではないので、自分でもよくわかりません。あまりよくないだろうと思いつつ、食事も好き勝手にいろいろなものを食べさせていて、気づいたらこの年まで長生きしてくれたというのが正直なところです。
ただ1つ言えるのは、リトルが15歳を過ぎてから一緒に暮らしはじめたミルクの存在が大きかったということ。あんなに老け込んでいたのに、ミルクとケンカができるほど元気になりましたから。同居犬の存在は大切だと感じました。先代の犬が亡くなったとき、犬と暮らすのはリトルで最後、と考えていたのですが、ミルクが来てくれたのはリトルのためにも私たちのためにもよかったと思います。
足腰が衰えたとはいえ、リトルは今も自分の足で自由に歩き回ることができます。このまま寝たきりになることなく、元気でもっともっと長生きしてほしいですね。

――リトルくんはあともう少しで19歳。20歳の大台に乗ることも、決して夢ではなく現実味を帯びてきましたね。このままいつまでも元気で、ミルクちゃんと仲良く過ごしていただきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

インタビューを終えて…(日清ペットフード那須研究所 研究担当 木村聖二)

結婚前からご実家でもずっとプードルと暮らしていたという田中さん。リトルくんやミルクちゃんにいっぱいの愛情を注いでいる様子は、部屋のあちこちにさりげなく置かれた犬グッズの数々や、滑り止めマット、食事の台など生活環境の配慮からもわかりました。食事管理は自由なようでいて、飼い主さんなりの工夫も見られました。それから、リトルくんにとって、ミルクちゃんの存在は大きな刺激となっているようでした。とにかく、もうすぐ19歳になる元気なリトルくんに会えたことがとてもうれしく、LIFE20が目指す「平均寿命20歳」にまた一歩近づいたような気がしました。