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腸内寄生虫

【ちょうないきせいちゅう】

犬の体の中にすみつく内部寄生虫のうち、小腸や大腸など消化管の中に寄生するもの。回虫、鉤虫、条虫、鞭虫などが代表的。便と一緒に虫体が出て発見されることが多い。

腸内寄生虫は、主に便と一緒に排泄された虫卵が、犬の口から体内に入ることで感染します。回虫や鉤虫のように、母犬の胎盤を介して子犬に感染することもあります。

犬の腸内寄生虫は、大量にすみついている場合や、子犬や抵抗力の弱い犬の場合はさまざまな症状が現れることがありますが、寄生している数が少なく健康であれば、あまり症状が現れないこともあります。

人に寄生するものもある

犬の腸内寄生虫の中には人に感染するものもあり、幼児や抵抗力の弱い人が感染すると、まれに重い症状が出ることがあります。

よく知られているものの一つが、「回虫症(トキソカラ症)」です。回虫の虫卵が人の体内に入った場合、ふ化しても人の体の中では成虫になれないので、幼虫のまま体の中を移動します。通常は肝臓や肺にたどりつくことが多いのですが、幼児ではまれに目の組織の中に入り込み、視覚障害を起こす危険性もあります。

犬の駆虫はしっかり行おう

犬の体内にすみついた腸内寄生虫は、駆虫剤を飲ませることで駆除できますが、虫卵は乾燥やある程度の熱にも強く、土の中などで生き延びています。

犬がたくさん暮らしている場所では、どんな都会であっても、散歩コースなどの環境は、虫卵である程度は汚染されていると考えたほうがよいでしょう。ということは、一度駆虫したとしても、散歩などで外に出かけていれば、再び感染する機会はいくらでもあります。

アメリカの疾病予防管理センター(CDC)では、ペットから人への腸内寄生虫の感染を予防するために、1995年からペットへの「定期的な駆虫」を提唱しています。成犬では年4回以上、3〜4カ月に1回のタイミングで駆虫薬を飲ませ、もし虫卵が体内に入っても成虫になる前に駆除しようというプログラムです。

犬の寄生虫は、犬が感染しても症状が出ないことも多く、簡単に駆除できるので、「たかがお腹の虫」と軽視されがちです。けれども、万が一、人に感染すれば、決して多くはないものの深刻な状態になる危険性もあります。家族やお子さんのためにも愛犬のためにも、定期的な駆虫がおすすめです。

駆虫は徹底的に、確実に

駆虫は、徹底して行うことが重要です。ノミが運び屋となる条虫の場合、条虫の駆虫だけでなく、ノミ退治も合わせて行わなければ、完全には予防できません。

多頭飼育の場合は、全員が検査を受けて一気に全員の駆虫を行わないと解決になりません。たまたま1頭だけに寄生虫が出てきたからと、その犬だけ駆虫しても、今度は他の犬が感染したり、せっかく駆虫したのにまた感染するなど、うつしたりうつされたりをくり返してしまいます。

また、駆除できる寄生虫の種類は、駆虫薬のタイプによって違います。フィラリアの予防薬の中にも、一緒に犬回虫、犬鉤虫、犬鞭虫を駆除できるものもあります。駆虫薬のタイプや種類は獣医師に確認し、愛犬に合ったものを処方してもらいましょう。

人への感染を断ち切るために

人への感染は、何かのはずみで寄生虫の虫卵が口から体内に入ってしまうことで起こるので、定期的な駆虫で愛犬の感染を予防することはとても効果的です。そのほかに、日ごろから次のようなことに 気をつけましょう。

★愛犬やよその犬猫にさわったときは、その後で必ず手洗いを!

手洗いは基本です。しぶとい虫卵も、石けんで洗い流してしまえば取り除くことができます。爪の間までよく洗いましょう。

★愛犬が過ごしている場所の周りは、こまめに掃除をしましょう

生活環境を衛生的に保つことは大切。犬の体も定期的にシャンプーして清潔を保ちましょう。

★散歩中のウンチは必ず持ち帰りましょう

飼い主としての最低限のマナーであることはもちろん、他の犬への感染予防のためにも、絶対に放置せずにきちんと処理しましょう。

★排泄物は、なるべく速やかに片づけましょう

もし虫卵が便に含まれていた場合、長時間放置すれば乾燥して周囲に飛び散る可能性もあります。

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